営業部門のDXとは?まずは、デジタル化からはじめよう | ジョブマネ

最終更新日 2021.08.31

営業部門のDXとは?まずは、デジタル化からはじめよう

業界業種を問わず、DXの波が訪れています。DXはビジネスモデルや経営戦略の変革を促しますが、そこに至るまでには「デジタル化」が不可欠です。営業部門でもDX対応の前に、まずは「デジタイゼーション」「デジタライゼーション」といった下準備を進める必要があるでしょう。ここでは、DX・デジタイゼーション・デジタライゼーションという用語の意味や違い、DXの下地としてのデジタイゼーション・デジタライゼーションの方法を紹介します。

 

記事の内容

1.今話題の「デジタルトランスフォーメーション(DX)」とは?


まず、3つの用語の定義や意味の違いについて解説します。

デジタルトランスフォーメーション(DX)とは?

経済産業省によれば、DXは以下のように定義されています。

“企業がビジネス環境の激しい変化に対応し、データとデジタル技術を活用して、顧客や社会のニーズを基に、製品やサービス、ビジネスモデルを変革するとともに、業務そのものや、組織、プロセス、企業文化・風土を変革し、競争上の優位性を確立すること。”※1

この定義を見てもわかるように、「DX=デジタル化・IT化」ではありません。デジタル技術をベースにしつつ、新しいビジネスモデルに移行して競争力を高めることがDXの要諦なのです。つまり、DXとは「ビジネスモデルと経営戦略の変革」と言うことができます。

DXの前提「デジタイゼーション」「デジタライゼーション」

DXは大規模な変革を含むものですから、一朝一夕に実現できるものではありません。まずはDXを浸透させるための前提が必要です。その前提とは「デジタイゼーション」「デジタライゼーション」と呼ばれるものです。

デジタイゼーションとは、狭義のデジタル化であり、タスクレベルのデジタル化・IT化を指す言葉です。いわゆる「アナログな業務の置き換え」がデジタイゼーションだと考えて良いでしょう。

これに対してデジタライゼーションは、広義のデジタル化です。端的に言えば「ビジネスプロセス全体のデジタル化」「製品やサービスのデジタル化による付加価値向上」といった施策がデジタライゼーションに該当します。

3つの用語の具体的な違い

3つの用語の意味の違いは、「アナログカメラからフォトストックサービスへの移行ステップ」で説明できそうです。

まず、デジタイゼーションでは「アナログカメラからデジタルカメラへの移行」が行われます。用途や生み出される付加価値はそのままに、アナログをデジタルに置き換えていることが特徴です。

一方、デジタライゼーションは「アナログカメラからオンラインでのデータ送受信機能を持つデジタルカメラへの移行」に例えられるでしょう。デジタル化と同時に新たな機能(オンライン送受信)が付与され、「写真をリアルタイムで他者に転送する」という全く別の付加価値が生まれています。

さらにDXは「アナログカメラからフォトストックサービスへの移行」に例えられるでしょう。フォトストックサービスとは、オンライン上にデジタルデータ化した写真を蓄積し、他者に販売できるサービスです。デジタル化を行いつつ、全く別のビジネスモデルに変化していることがわかります。

※1 出典:経済産業省『DX レポート~IT システム「2025 年の崖」の克服と DX の本格的な展開~』(平成30年9月7日)

1.pdfhttp://www.meti.go.jp/press/2018/09/20180907010/20180907010.htm

 

2.営業部門におけるデジタルトランスフォーメーションの進め方


かつては属人的な業務が多かった営業部門にも、標準化や効率化の波が到来しています。また、全社的にDXを推進する中で、「攻め」を担う営業部門がDXに対応しないわけにはいきません。こう言った文脈の中で、営業部門はどのようにDXを進めていくべきなのでしょうか。

DXは「下地作り」が必須

DX対応は大企業が多数の優秀な人材をかき集めたとしても、すぐには実現できない難題です。すでにDXを成功させているケースもありますが、そこに至るまでには数年単位の時間を要しています。実際にDXを成功させた(もしくは成功しつつある)企業のプロセスを俯瞰すると、DXの前に「徹底したデジタル化」があることが見えてきます。つまりデジタイゼーションです。

まず「デジタイゼーション」でタスクレベルのデジタル化を根付かせ、「デジタライゼーション」で業務プロセス全体をデジタル化し、同時に人の育成も進める、というステップを経ることでDXへのハードルを低くしているのです。

したがって、まずはデジタイゼーションを目指し、徐々にデジタライゼーションへと移行するというプロセスを経ることが成功の秘訣かもしれません。

営業部門のデジタイゼーション

では、営業部門のデジタイゼーションとして、どういった事柄が挙げられるのかを整理していきます。営業部門におけるデジタイゼーションのポイントは次のとおりです。

・各種ドキュメントの電子化

営業日報、提案書、見積書、経費申請など紙ベースのドキュメントをデジタルデータに移行します。紙ベースのドキュメントは、作成に手間がかかるだけでなく、伝達に必ず「手渡し」というプロセスを経るという弱点があります。そのため、ドキュメントの電子化は人の移動時間を削減して業務効率をあげる効果があるのです。

・会議などのオンライン化

会議、打ち合わせ、商談など営業部門にはフェイストゥフェイスを前提とした業務がいくつも存在します。こうした業務を遂行するためには、決まった時間に決まった場所へと移動する必要があるほか、場所も確保しなくてはなりません。一方、オンライン化が進めばこうした手間は無くなり、ちょっとした空き時間を利用して手軽に意思疎通を図れるようになります。

・デジタル端末の配布

タブレットやスマートフォンなどを各営業担当者へ配布することで、情報共有のリアルタイム性が向上します。資料閲覧や簡単なミーティング、CRMやSFAへの情報入力などさまざまな用途に活用できるでしょう。

・各種ITツールの導入と活用のためのトレーニング

デジタイゼーションでは、営業プロセスの可視化と案件管理を担う「SFA」、顧客情報を一元化する「CRM」、マーケティングの自動化を推進する「MA」、申請決済業務を自動化する「ワークフローツール」といった、各種ITツールの導入も重要です。また、こうしたツールを使いこなすためのトレーニングにもリソースを割くようにしましょう。

営業部門のデジタライゼーション

では、営業部門のデジタイゼーションとして、どういった事柄が挙げられるのかを整理していきます。営業部門におけるデジタイゼーションのポイントは次のとおりです。

・各種ドキュメントの電子化

営業日報、提案書、見積書、経費申請など紙ベースのドキュメントをデジタルデータに移行します。紙ベースのドキュメントは、作成に手間がかかるだけでなく、伝達に必ず「手渡し」というプロセスを経るという弱点があります。そのため、ドキュメントの電子化は人の移動時間を削減して業務効率をあげる効果があるのです。

・会議などのオンライン化

会議、打ち合わせ、商談など営業部門にはフェイストゥフェイスを前提とした業務がいくつも存在します。こうした業務を遂行するためには、決まった時間に決まった場所へと移動する必要があるほか、場所も確保しなくてはなりません。一方、オンライン化が進めばこうした手間は無くなり、ちょっとした空き時間を利用して手軽に意思疎通を図れるようになります。

・デジタル端末の配布

タブレットやスマートフォンなどを各営業担当者へ配布することで、情報共有のリアルタイム性が向上します。資料閲覧や簡単なミーティング、CRMやSFAへの情報入力などさまざまな用途に活用できるでしょう。

・各種ITツールの導入と活用のためのトレーニング

デジタイゼーションでは、営業プロセスの可視化と案件管理を担う「SFA」、顧客情報を一元化する「CRM」、マーケティングの自動化を推進する「MA」、申請決済業務を自動化する「ワークフローツール」といった、各種ITツールの導入も重要です。また、こうしたツールを使いこなすためのトレーニングにもリソースを割くようにしましょう。

営業部門のデジタライゼーション

デジタイゼーションが一巡した後は、デジタルを用いた業務プロセスの改善に着手していきます。具体的な施策としては以下のようなものが挙げられるでしょう。

・一元化されたデータベースを用いて案件進捗や顧客情報の共有を行う
・ドキュメント作成時の元データをCRM、SFA、ERPなどを用いて参照する(データ連携)
・申請、決済などにかかるワークフローをITツールで行い、リモートで完結させる
・Webから得られるデータ(アクセス履歴や問合せなど)をMAに投入し、スコアリングを行ったうえでホットリードを育成する
・リードのデータをSFAやCRMに連携し、インサイドセールスの材料とする

営業部門のデジタライゼーションは、「共有」「連携」「自動化」がキーワードになりそうです。また、オンラインシフトに対応するためインサイドセールスにも注力するケースもあるでしょう。ただし、場合によっては業務プロセスを大きく変えるため、相応の時間が必要になると予想されます。そのため、まずはデジタイゼーションを徹底していきましょう。デジタイゼーションが完了することで、一部の業務は自動的にデジタライゼーションが進むからです。

 

3.営業部門のデジタイゼーションは「CRM」「SFA」が中心


営業部門のデジタイゼーションでは、「CRM」と「SFA」が成功の鍵を握っています。この2つのツールは、データ連携や情報共有を前提とした機能が豊富であり、デジタイゼーション⇒デジタライゼーションのプロセスを後押しする効果があるからです。そのため、まずはCRMとSFAを中心にデジタイゼーションを進めていきましょう。ちなみに近年は、いずれも「クラウド型」が主流です。

CRM

まずCRMが持つ主な機能を紹介します。

・顧客管理機能

顧客の基本情報と購入履歴などを一括で管理する機能です。居住地や業種など、属性によるグルーピング機能なども併せ持っています。

・問合せ管理機能

顧客からの問い合わせと対応内容を管理する機能です。問合せ履歴が時系列で可視化されるようになり、文脈を踏まえた対応が可能になります。

・顧客分析機能

顧客の購入履歴や問い合わせ履歴などから嗜好などを分析する機能です。SFAやMAとの連携でアップセル、クロスセルに活用できるケースもあります。

・キャンペーン管理機能

各種キャンペーン情報の管理や反響の数値化、アクセス解析など効果測定を主軸にした機能です。

・CRMのメリット

CRMには、顧客との関係性を良好に保ちながら、継続的な契約と新たなニーズの発掘をサポートするというメリットがあります。BtoBでは営業担当者が、属人的な知識とノウハウで営業を進めることがあります。こうした知識とノウハウを営業部門全体の情報資産に転化できることが、CRMの強みと言えるでしょう。

SFA

SFAの主な機能は次のとおりです。

・案件管理機能

商談の日付・訪問先の情報・担当者の情報・商材・商談内容・進捗状況と確度など、案件にまつわる詳細情報を一元的に管理する機能です。時系列やスレッド形式で可視化されることもあります。

・情報共有機能

チーム営業において担当企業の情報や顧客側担当者の異動情報、リアルタイムな行動の把握などに役立つ機能です。フィードやタイムラインのように複数人が閲覧、シェアしやすい形式で可視化されることが多いでしょう。

・集計、分析、レポーティング機能

四半期ごとの売上実績や予実管理などに役立つ機能です。担当者や案件ごとに実績を集計し、分析やレポーティングに落とし込むことができます。また、頻繁に作成するレポートについてはひな形を使用し、作成の手間を削減することも可能です。

・顧客管理機能

CRMが持つ顧客管理機能を似ていますが、SFAの場合は商談の情報や営業担当者の情報も加味されることが多いです。

・SFAのメリット

SFAは営業担当者の行動や知識をデータとして吸い上げ、部門内で共有することを得意とします。また、属人化しがちな営業プロセスをモデル化し、部門全体の生産性向上に役立てられるという強みもあります。

CRMSFAの導入が困難な場合は?

CRMやSFAは導入までに相応のコストや時間が必要です。また、使いこなすまでにも一定のトレーニングを受けなくてはなりません。予算や時間の都合で導入が困難な場合は、「クラウド型オールインワンツール」も検討してみましょう。クラウド側オールインワンツールは、CRMやSFAの中から、特に使用頻度の高い機能を集約したツールです。小規模な営業部門であれば、クラウド型オールインワンツールのみでデジタイゼーションを完了させることも不可能ではありません。

 

4.まとめ


ここでは、営業部門におけるDXの前提として、デジタイゼーションとデジタライゼーションを紹介してきました。DXは日本企業の大半が向き合わざるを得ない課題です。しかし、海外企業のような成功例はまだまだ少ないのが実情です。できるだけ早くDXを達成するため、まずはデジタイゼーションを後押しするツールを現場に浸透させるところから始めてみてはいかがでしょうか。